初心者向け

投資指標ガイド

J-Stock Dataで使用している主要な財務指標・株価指標の意味、計算方法、確認時の注意点を初心者向けに解説します。

指標は1つだけで判断せず、成長性・収益性・財務状況・株価評価を組み合わせて確認することが重要です。

初めて企業を見るときの確認順

企業を見る順番に決まりはありませんが、初心者が情報を整理するための一般的な確認例です。

  1. 成長性売上が継続的に成長しているか
  2. 収益性営業利益率やROEが安定しているか
  3. 現金創出力営業キャッシュフローが継続してプラスか
  4. 株価評価PERやPBRが同業企業と比べて極端でないか

カテゴリー別

指標一覧

株価評価

収益性・資本効率

成長性

キャッシュフロー

収益性・資本効率

EPS(TTM)とは

一言でいうと

直近12か月の実績から、1株当たりの利益水準を見る指標です。

計算式・区分

一般式:EPS = 当期純利益 ÷ 発行済株式数

具体例

当期純利益が100億円、発行済株式数が1億株なら、EPSは100円です。これは説明用の例であり、特定銘柄の数値ではありません。

数値の見方

  • 増加傾向なら、1株当たりの利益が成長している可能性があります。
  • 株式数の増減でも変化するため、純利益の推移と併せて確認します。

注意点

  • 特別利益・損失で大きく動く場合があります。
  • 赤字の場合は負の値になります。
  • 予想EPSとは異なります。

一緒に確認したい指標

J-Stock Dataでの扱い

J-Stock DataのEPS(TTM)は、取得済みの四半期EPSを直近4四半期分合計します。会社予想やアナリスト予想は使用せず、4四半期分がそろわない場合は算出しません。

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株価評価

PERとは

一言でいうと

株価が1株利益の何倍で評価されているかを見る指標です。

計算式・区分

PER = 株価 ÷ EPS

具体例

株価が1,500円、EPSが100円の場合、PERは15倍です。

数値の見方

  • 低い場合、現在の利益に対して株価が低く見えることがあります。
  • 高い場合、将来の成長期待が織り込まれている可能性があります。

注意点

  • 低いから必ず割安とは限りません。
  • 赤字企業では算出できません。
  • 一時的な利益増加や業種差を考慮する必要があります。

一緒に確認したい指標

J-Stock Dataでの扱い

J-Stock Dataでは、最新取得株価を、その株価基準日以前に取得した最新のEPS(TTM)で割ります。EPS(TTM)が0以下の場合、PERは算出不可とします。

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株価評価

PBRとは

一言でいうと

株価が1株当たり純資産の何倍で評価されているかを見る指標です。

計算式・区分

PBR = 株価 ÷ 1株当たり純資産(BPS)

具体例

株価が1,200円、1株当たり純資産が1,000円の場合、PBRは1.2倍です。

数値の見方

  • 1倍未満なら、株価が帳簿上の1株純資産を下回っています。
  • ROEと組み合わせると、資本効率と市場評価の関係を見やすくなります。

注意点

  • 1倍未満でも必ず割安とは限りません。
  • 資産の質や将来の収益力を確認する必要があります。
  • 業種によって資産構成が大きく異なります。

一緒に確認したい指標

J-Stock Dataでの扱い

J-Stock Dataでは、最新取得株価を、株価基準日以前の最新年度自己資本と発行済株式数から求めた1株当たり純資産で割ります。必要な株価・自己資本・株式数がない場合や、1株当たり純資産が0以下の場合は算出しません。

PBRが低くてもROEが低い場合、市場が低い資本効率を評価に織り込んでいる可能性があります。PBRとROEは組み合わせて確認すると理解しやすくなります。

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収益性・資本効率

ROEとは

一言でいうと

自己資本を使って、どれだけ利益を生み出したかを見る指標です。

計算式・区分

一般式:ROE = 当期純利益 ÷(期首自己資本と期末自己資本の平均)× 100

具体例

当期純利益が100億円、期首自己資本が900億円、期末自己資本が1,100億円の場合、平均自己資本は1,000億円となり、ROEは10%です。

数値の見方

  • 高い場合、資本を効率的に利益へ結び付けている可能性があります。
  • 低い場合、利益減少や資本の活用効率低下が影響している可能性があります。

注意点

  • 期首または期末の自己資本を取得できない年度は算出できません。
  • 借入増加や自己資本の減少により高く見える場合があります。
  • 一時的な利益の影響を受けるため、継続性と財務の安定性も確認します。

一緒に確認したい指標

J-Stock Dataでの扱い

J-Stock Dataのスクリーナー、銘柄マップ、主要指標で表示するROEは、最新年度の当期純利益÷期首・期末平均自己資本で求めた値です。最新年度の期首または期末の自己資本がない場合は算出できません。

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成長性

売上CAGRとは

一言でいうと

複数年の売上成長を年平均に直して見る指標です。

計算式・区分

売上CAGR =(最終期売上 ÷ 初期期売上)^(1 ÷ 経過年数) − 1

具体例

売上が5期で100億円から150億円へ増えた場合、4年間の年平均成長率は約10.7%です。

数値の見方

  • プラスなら中期的に売上が拡大しています。
  • 利益率やEPSも伸びているか確認すると、成長の質を判断しやすくなります。

注意点

  • 買収、事業売却、為替、会計基準変更で大きく動く場合があります。
  • 開始期と最終期だけでは途中の変動は分かりません。
  • 売上が伸びても利益や現金が増えるとは限りません。

一緒に確認したい指標

J-Stock Dataでの扱い

J-Stock Dataでは、直近5期の年度売上がすべて取得でき、最初と最後の売上が正の場合に、5期の間の4年間を使って算出します。必要期間が不足する場合は算出しません。

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キャッシュフロー

営業キャッシュフローとは

一言でいうと

本業の事業活動による現金収支を確認します。

計算式・区分

区分表示:営業活動による現金収入 − 営業活動による現金支出

具体例

商品・サービスの販売で得た現金から、仕入や人件費などの支払いを反映した現金の動きです。

数値の見方

  • 継続的なプラスは、本業から現金を生み出している可能性を示します。
  • 利益と比べることで、利益が現金回収を伴っているか確認できます。

注意点

  • 売掛金や在庫の増減で大きく動きます。
  • 単年度ではなく複数年で確認します。
  • プラスだけで事業の良し悪しは断定できません。

一緒に確認したい指標

J-Stock Dataでの扱い

J-Stock Dataでは、取得した決算開示の営業活動によるキャッシュフローを年度・四半期の分析画面で表示します。簡易的には営業CF+投資CFをフリーキャッシュフローの目安として見る方法もありますが、正式な独立指標としては表示していません。

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キャッシュフロー

投資キャッシュフローとは

一言でいうと

設備、事業、投資資産の取得・売却による現金の動きを確認します。

計算式・区分

区分表示:投資活動による現金収入 − 投資活動による現金支出

具体例

設備投資や企業買収はマイナス、設備や有価証券の売却はプラス要因になります。

数値の見方

  • マイナスは成長投資へ資金を使っている可能性があります。
  • プラスは資産売却や投資回収が行われた可能性があります。

注意点

  • マイナスは必ずしも悪い状態ではありません。
  • 投資内容が維持更新か成長投資かで意味が異なります。
  • 営業CFで投資を賄えているか確認します。

一緒に確認したい指標

J-Stock Dataでの扱い

J-Stock Dataでは、取得した決算開示の投資活動によるキャッシュフローを表示します。符号を反転せず、開示値の収支方向を保って掲載します。

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キャッシュフロー

財務キャッシュフローとは

一言でいうと

資金調達、返済、配当、自社株買いによる現金の動きを確認します。

計算式・区分

区分表示:財務活動による現金収入 − 財務活動による現金支出

具体例

借入や増資はプラス、借入返済、配当、自社株買いはマイナス要因になります。

数値の見方

  • プラスなら外部から資金を調達している可能性があります。
  • マイナスなら返済や株主還元へ資金を使っている可能性があります。

注意点

  • プラス・マイナスだけでは評価できません。
  • 成長投資の調達か、資金不足の補填かを確認します。
  • 営業CF、投資CF、現金残高と組み合わせます。

一緒に確認したい指標

J-Stock Dataでの扱い

J-Stock Dataでは、取得した決算開示の財務活動によるキャッシュフローを表示します。借入や還元の内訳は元の開示資料と併せて確認してください。

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キャッシュフロー3区分の比較

営業・投資・財務キャッシュフローの主な違い
区分主な内容プラス時の主な例マイナス時の主な例
営業CF本業による現金収支商品・サービス販売による現金獲得売掛金・在庫の増加、営業赤字
投資CF設備、事業、投資資産の取得・売却設備・有価証券の売却設備投資、企業買収、有価証券取得
財務CF借入、返済、増資、配当、自社株買い借入、社債発行、増資借入返済、配当、自社株買い

キャッシュフローは、プラスなら良い、マイナスなら悪いと単純には判断できません。3区分を組み合わせて、企業が資金をどのように得て、どこへ使っているかを確認します。

指標を組み合わせて見る

割安性を見る

PER・PBR・EPS・ROE

株価評価だけでなく、利益と資本効率を確認します。

成長性を見る

売上CAGR・EPS・営業CF

売上だけでなく、利益と現金収支が伴っているか確認します。

現金創出力を見る

営業CF・投資CF・財務CF

本業で得た現金を、投資、返済、還元へどう使っているか確認します。

成長企業の評価を見る

売上CAGR・ROE・PER

成長率だけでなく、収益性と市場評価の高さも確認します。

J-Stock Dataでの指標の扱い

使用データ
取得した決算開示と最新の株価スナップショットを使用します。
連結・非連結
XBRL解析では同一期に両方ある場合、連結コンテキストを優先します。
欠損値
必要なデータまたは期間が不足する場合は算出せず、画面では「—」「算出不可」などで表示します。
基準時点
株価指標は最新取得株価と、その基準日以前に取得した財務データを組み合わせます。

指標を実際に使う

条件検索、市場全体の比較、個別企業の時系列分析へ進めます。

データと利用上の注意

指標の算出方法や一般的な水準は、企業、業種、データ提供元によって異なる場合があります。本ページは企業分析の参考となる一般情報を提供するもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。

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